認定施設
- 心臓血管外科専門医認定機構 修練基幹施設
- 日本脈管学会認定研修関連施設
- 胸部ステントグラフト実施施設
- 腹部ステントグラフト実施施設
- 浅大腿動脈ステントグラフト実施施設
あらゆる血管外科疾患に対応いたします。
私共は当院開設からこれまでに大動脈疾患を含む血管外科手術を約4000件行い地域の血管外科診療に貢献してまいりました。
10年前は葛飾区に血管外科診療を行える病院がほとんどありませんでした。当院院長吉田成彦が前身の新葛飾病院で血管外科を立ち上げてから当院新築移転を経て10年が経過しました。
10年という長い年月の中で多くの地域の先生方にご支援とご協力を賜りました事を深く感謝申し上げます。昨今、血管外科の専門性が一層増す中で心臓外科と血管外科の役割も変遷してきました。
さらなる専門性の向上と地域医療・患者様への周知を目的としてこの度、血管外科が独立・開設するに至りました。
動脈硬化性疾患の増加
食生活の欧米化や長寿化などの影響で動脈硬化性疾患が年々増加しています。
その中で脳血管疾患や心血管疾患は多くの方に周知されてきました。しかし下肢や大動脈疾患、腹部内臓の動脈硬化性疾患はあまり知られていません。そのような疾患を何科が扱うのかあまり知られていませんでした。循環器内科や放射線科や外科などで扱われておりましたが、ようやく日本にも血管外科学が広がりを見せこれらの疾患を専門的に見られる施設が増えてきました。
しかし血管外科を標榜する施設は大学病院など大病院に限られており、まだ少ないのが現状です。当院は数少ない血管外科を擁する施設になっております。
当科の特長
血管疾患に陥った原因を究明し適切な指導・治療を行います。
外来において食事療法指導、運動療法指導、薬物療法、血管病検査に重点を置いて取り組んでいます。侵襲的治療が必要な場合は身体に負担の少ない血管内カテーテル治療(EVT・PTA・IVR・グルー)を第一に行っています。カテーテル治療が適さない場合は外科手術やハイブリッド手術(外科手術と血管内カテーテル治療の合せ技)を行っています。外科手術は最高難度とされる下腿バイパス術や胸腹部大動脈瘤人工血管置換術など幅広い治療を行っています。
また令和4年には心臓血管外科・血管外科・循環器内科・麻酔科合同ハートチームが始動し、いよいよ葛飾区で初のTAVI(経カテーテル的大動脈弁置換術)認定施設申請を行いました。
① 他科との協力体制、総合病院としての強み
血管疾患以外にも心疾患・透析・悪性腫瘍(癌)・重度糖尿病・消化器疾患・脳血管疾患・泌尿器疾患を抱えている方が多くいます。血管外科チームのみでは対応が困難な併存疾患でも当院は他科と密な協力診療体制を採っており、血管以外の問題が生じた場合でも迅速な治療が可能です。
② 緊急症例・重症症例への迅速な対応
スタンフォードB型急性大動脈解離、腹部大動脈瘤破裂、シャントトラブル、上・下肢急性動脈閉塞症、深部静脈血栓症・肺動脈血栓塞栓症、内臓動脈・静脈疾患など緊急手術・治療を必要とする血管外科疾患に対し24時間365日受け入れ態勢を整えております。
血管外科疾患に24時間365日体制で対応致します。
開設以降この姿勢を崩さず取り組んできた事で全国トップクラスの手術件数を誇っています。
③ 国内最高性能の医療機器
当院には国内最高性能TOSHIBA 320列CT、1.5テスラMRI、ハイブリッド手術室(外科手術とカテーテル治療が同時に行える手術室)を擁しており国内最高レベルの血管外科検査を行っています。
320列CTでは呼吸の変動や動脈拍動に伴う画像の劣化がほとんど生じません。
従来の64列MDCTでは約15秒かかっていた撮影時間が320列では0.35〜1秒で可能です。時間が短縮できた結果、放射線の被曝量や造影剤の使用量を大幅に軽減でき患者の負担が少なくなります。
今まで動脈に針を刺してカテーテルで行っていた心臓冠動脈造影検査が動脈穿刺なしで行えます。1.5TMRIでは造影剤を使用せずに血管撮影が可能となり重度の腎機能障害の方に有用です。
ハイブリッド手術室では最先端の低侵襲血管外科手術を行っております。そして2022年TAVI(カテーテルで行う大動脈弁置換手術)を予定しております。
また2名同時の緊急手術に対応できるように、オペ室で使用可能なCアームX線装置(移動可能型)を2台備えております。
ハイブリッド手術室
Cアーム(ELITE8000)での治療
対象疾患
大動脈疾患(B型急性大動脈解離、下行/遠位弓部大動脈瘤・腹部大動脈瘤)
- A型急性大動脈解離・上行大動脈瘤・弓部大動脈瘤は心臓血管外科が対応いたします。
- 疾患がオーバーラップする場合などは心臓血管外科と緊密に協力・連携しながら診療を行っています。
- 当科で行なっていない頸動脈閉塞・狭窄に関しては当院脳神経外科が担当しておりますのでご安心ください。